判例で学ぶ暮らし
本件は意思能力が十分でないか(欠如(けつじょ))又は公序良俗違反による売買契約・立替払契約の無効,被告らの共同でやったこと(共同不法行為),被告信販会社らへの対抗(抗弁権の接続)等を主張し,被告らに対し,未払分の売買代金債務・立替金債務等のないものを確認すること(不存在確認)又はその債務の支払を拒絶することのできる地位の確認並びに既払分の売買代金・立替金の返還又は相当額の損害賠償等の支払を求めた事件(事案)です。
被告は呉服屋さん並びに複数の信販会社です。原告は信販会社で立替払を利用するなどして,呉服や寝具等を購入しました。まとまった買い物だと信販会社を利用しますよね。割賦購入のあっせんを受けるのも世間では誰にでも起こりえることです。
どれくらいまでなら取引しても安全かどうか(与信の過剰性)や原告に支払能力があるかについては,支払能力を超えるものであったとまでは認められないとされました。そして、本件立替払契約における被告信販会社らの十分支払いができると思うこと(与信)が世間で通常常識的に行なわれていること(公序良俗)に反してはいなかったし,本件立替払契約が無効ではなかったとされました。また、被告である呉服屋さんと複数の信販会社が共同で法律を守らないことをしたのか(被告の共同不法行為の成立する余地)どうかについては、それはないとされました。なお、一部、公序良俗に反し,無効であると判断されたものもありました。立替払契約に基づく割賦金(かっぷきん)の支払をしなくていい(拒絶することができる)とされたものもありました。
長文の判決文の中で重要だと思われるものがありましたので引用しておきます。
「一般の店舗販売に比べ,指導・監督の行き届きにくい素人の外交員において,不相当な勧誘行為がされ,顧客の財産状況に照らして過大な販売が行われるという事態が起こりやすいといえる。そして,クレジットのメカニズムないしシステムにより利益を挙げている信販会社には,そのような販売体制の濫用により,消費者が被害にあわないように注意する,いわば,システム管理の責任(原告の主張によれば,加盟店管理責任)があるといえる。」(不当利得金返還等請求事件平成18年09月29日大阪地方裁判所第25民事部)
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